漢方医療を行う時、漢方薬と共に針灸の知識・知恵が絶対不可欠であり、針灸を行う人は漢方薬をはじめとする漢方のとらえ方が必要不可欠です。つまり漢方薬と針灸の両方揃わないと、本物の漢方療法は行えないという事を、日々強く強く実感しています。

針灸治療室 三健堂(さんけんどう)
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私の針灸の取り組み方について
今日の日本で行われている漢方療法(漢方薬・按摩・針灸)は古代中国に於いて誕生しました。
中国大陸は揚子江(現在は長江と称される)と黄河の2つの大河によって、北・中・南の3つの地域に分かれていて、その各々の気候に応じた治療法が発達したのです。
  1. 漢方薬…南の地方は高温多湿で、植物がよく繁茂した為に、漢方薬による治療法が行われました。
  2. 按摩(あんま)…2つの大河にはさまれた地方は、南の地方の様に植物が育成しませんので、裸になって肌をさすって治す按摩が行われました。
  3. (本来の按摩は、現在の日本の様に“もむ”のではなく、『按』『摩』です。)
  4. 針灸…北の地方はとても寒くて裸になれない為に、肘から先と膝から先だけを出して、先の尖った物で刺激をする治療法が行われ、それが今日の針灸にまで発展したのです。
こうして今日の日本で行われている漢方療法(東洋医学)が紀元前の中国で誕生したと、私は昭和40年に先輩達から教わりました。 この他、食養(しょくよう=食事療法)・呼吸法・運動・姿勢・心の面など、全てに渡る漢方的な方法が確立され、これらをトータルに行うのが本来のやり方です。

『漢方』とは
  1. 狭義(狭い意味)では「漢方薬」による治療法をさす。
  2. 広義(広い意味)では、漢方薬・按摩・針灸・食養・呼吸法・運動・姿勢・心の面など、あらゆる漢方的取り組みの総合的な治療法をさす。
という事も教えられましたので、私は今日まで"2"の『広義の漢方』をめざして研賛して来ました。

昨年(2001年)12月に、「針の品質」についてのあるトラブルを体験し、その時、『現在の日本の針灸治療の実態』が、『私の学んだ昭和42年〜45年頃に目標として示されていた針灸治療』とは全く異なる事を知り、ショックを受け、「古代中国から伝わる本来の針灸治療が根絶してしまうのではないか」との不安を感じ、「今、本来の針灸治療をしっかり広めないと、取り返しのつかない事になる」との危機感を感じ、この1年準備をして来ました。
  1. 2002年5月…「右脳漢方勉強塾」スタート
    医療関係者だけでなく、一般の人にも漢方の素晴らしさを知ってもらい、健康づくりと幸福づくりと人生目標実現の為に漢方の考え方と取り組み方を有効利用・活用していただこうと思い、総論(必須科目)と各論(オプション科目)9つの計10科目でスタートしました。
    これは各科目共、私の講義テープ(1時間)による在宅学習になっており、5年間続けようと思っています。
    漢方と出合って38年、プロになって34年の経験の中から、エッセンスとポイントと活用のコツをお伝えするものです。
    科目により、1年で終了するもの(12時間分)から5年間(60時間分)学んでようやく全容がつかめて助ェに活用出来る様になるものまであります。
    各論の中に「針灸」の科目がありますが、総論と他の各論にも全て「ツボ・経絡(けいらく)で見ると」や「針灸での治し方」を取り上げています。『古村和子流漢方』は“広義の漢方”を実現する『漢方総合療法』だからです。
    この右脳漢方塾は、古代中国の人が実際に右脳で感覚的にとらえた様に、私も右脳でとらえ、左脳で理論的に整理してお伝えしますので、わかり易い漢方・身近な漢方・活用出来る漢方になっています。
    日本国内だけでなく、現在はブラジル・シンガポール在住の方も受講されています。

  2. 2003年5月…「医道の日本」誌への投稿スタート
    針灸学校の学生や針灸師(開業している人・勤務している人)を対象に、私が必死に取り組んで来た(見習いの時も含めて)35年間の針灸治療から体得したものを、論文形式でご紹介しています。
    漢方の基礎理論を用いての解説・経絡を流注を用いての解説・治療法及び沢山の具体的な症例をわかり易くお伝えしています。
    私が味わっている針灸の奥深さや速効性や素晴らしさや感動をご紹介し、皆様に追体験していただき、喜びや感動を共有して針灸師である事の幸福感・達成感を味わってもらおうと書き始めました。
    一人でも多くの人が針灸治療の知恵と技術を拡大(?)すれば、その分「一人でも多く、悩み苦しんでいる人を漢方で助けたい」という私の願いがかないますから。

  3. 2003年3月…『ネットワーク臨床針灸塾』スタート
    主として「針灸の技術」と「針灸治療法」につき、私が昭和42年から身につけて来たものをビデオテープに収録してご紹介する在宅学習です。
    漢方のとらえ方や考え方・漢方薬による治療・針灸による治療は、一朝一夕に学べるものではなく、まして「プロとして効き目を出す」という事は大変な時間と労力と経験を要します。
    又、「1対大勢」で効率良く伝授出来るものではなく、「1対1で根気よく・きめ細かく伝承していかなければならない伝統芸」の様な世界です。
    そこで文明社会に生きている利点を最大限活用して「ビデオテープによる在宅学習」にしたのです。
    これなら、日本全国津々浦々、更には世界中の「針灸治療を身につけたい方」に伝授出来ますから。
    尚、ビデオ収録時(毎月1・3・5・7・9・11月の第2日曜日)には、限定10名の参加者を募集しています。
    実技(特に灸頭針)の時に出る“煙”を排出出来る換気扇の設備がある会場が(針灸学校も含めて)探せませんでしたので、私の所の針灸治療室で行う事になった為、10名しか参加出来ませんが、私が直接手とり足とり(?)指導しますので、ご希望の方はお垂オ込み下さい。

  4. 現在作成中…『ファーストチョイスカード(針灸編)』
    「ファーストチョイスカード」とは、『まず最初(ファースト)に選択(チョイス)する治療法を書いたカード』という意味です。
    病名・症状別に、「私が今まで行って来てうまくいった方法をカードにした物」で、「ネットワーク臨床漢方塾」(薬局・薬店の経営者及び勤務している人を対象とした勉強塾。)に於いて使用している「245の病名・症状を170枚のカードにしたファーストチョイスカード」の“針灸編”とし、「誰が行っても7〜8割は効果を再現出来る」事を目指して工夫して作るカードです。
    ネットワーク臨床針灸塾の塾生用に少しづつ作っています。
    楽しみにお待ち下さい(ませ!)

  5. 2003年4月…ホームページに「針灸・鍼灸」のページオープン
    全ての人に、一刻も早く・1つでも多く、『鍼灸についての、正しい知識と活用法』を知っていただきたく、このページを作りました。
    「超々々多忙の私」が原稿を書き、校正をしますので”4”のファーストチョイスカード(針灸編)とこのページの作成は、『少しづつ』となりますが、ご理解と応援を宜しくお願いします。
「尚、ご紹介している商品につきましては、「このホームページ更新の時点で最も良いと古村和子が判断したもの」です。従って、年月の流れと共に「原材料の安全性」や「製造技術の差による品質の差」などに関して疑問を持って調査したり、より良い物と出合って実際に試してみた結果、変更する事もありますので、このHPの全てのページに於いても、古い記載と新しい記載で内容が異なる時は、新しい情報の方を選択していただければ幸です。」



『針灸一言治験例』 膝の痛み<2>
平成19年1月25日(木)
50代の女性。とても明るくさわやかなスポーツウーマンで、「スポーツ中に何となく膝が痛くなった。いつも電気を当てたりするとすぐ治るのに今回はなかなかよくならない。針灸は初めてだけどやってみようかナ。お医者様には『2ヶ月かかる』と言われたが、早く治して試合に出たい。」とご来店になりました。
「古村先生が『膝』の治療をする時」は、必ず「腰が原因よ」と言って、『腰(や場合によってはお尻)も治療』します。
又、「スポーツ」や「動かす事」は、『痛みがあるうちはなるべく控えてもらい』ます。
(古村先生はいつもこう説明しています。「膝が痛いという事は、全身が『39度の熱出して寝込んでいる』のと同じ位ダメージが大きいという事よ。みなさん39度の熱がある時に、『運動して治そう』とはしませんよね。痛みが取れたら、少しづつ動かして行くのが、早く治すコツよ。」と言います。)
つまり、『安静にして治すのが正しいやり方』なんです。ですからこの方にもなるべく動かさない様にしてもらい、『古村先生のいつもの治療法』で針灸治療をしました。
案の定、先生の言うとおり、「痛みがある側の腰にとても硬い大きなコリ」がありました。こんなにひどいコリの人は、最低週2回は治療しないとなかなかうまくいかないのですが、ご都合で週2回はなかなか通えず2週間に3回位のペースで通って来られましたが、十回程の治療で完治しました。
お医者様に「2ヶ月」かかると言われましたが、それより早く良くなり、試合にも出られるようになり、とても喜ばれました。
(このケースは「運動による痛み」で「西洋医学の治療をしていない段階」から鍼灸をしたのですが、「自然に出た痛み」で「整形外科や接骨院の、『陰陽・虚実のルールに反する治療』によってこじれたり悪化したりしたケース」でも、「比較的順調に治ったり・ビックリする程劇的に早く治ったりする」事もありますので、今後も沢山の症例をご紹介したいと思います。)


一言治験例(18)坐骨神経痛<1>
平成17年5月1日
60代女性。4月のお花見のときに寒い日だったのに、ビニールシートの上に座布団も敷かずに直接座ってしまい、お尻が冷えてしまって痛くて歩けなくなってしまった、と来店されました。
「ビニールシートの上に座っている時、『お尻冷たいなぁ・・・』と思っていたんだけれど、まさかこんなにひどくなるとは・・・。」とご本人の弁。
来店されたのは5月でした。「もっと早く来たかったんだけれど、とにかく動けなかったの。」「やっと動けるようになったので、来ました。」とのこと。
痛くて仰向けの姿勢になれません。左側の腰からお尻、太ももまでずっと痛いそうです。
うつぶせの治療中、太ももの筋の突っ張っているところに浅く針を刺して、お尻は左のお尻のほっぺだけでも16本の針を刺して、一度に火をつけてお灸しました。
『坐骨神経痛は冷えが原因だからね。たくさんお灸して暖めるといいよ』と、以前古村和子先生からアドバイスを受けていたからです。
傍にいたアシスタントの針灸師が、お尻中針だらけにして一度に火をつけたので目を丸くして驚いていましたが、ご本人は『あ〜〜〜っ・・・気持ちいい〜〜〜・・・』と、嬉しそうでした。
治療後とても楽になったと、早く来ればよかった、とお帰りになりました。
その後26日間、7回の治療で完治。


No.32 一言治験例(17)腰痛<5>
平成17年2月20日
60代女性。もともと足が悪い方でした。
10日前に転んで腰を打った、と電話が入りました。土の上だったので助かったと。
腰全体を打ったそうです。痛くて動けなかったとの事。
お医者様に『よく、骨に異常が無かったな。入院するかい?』と聞かれたそうですが、入院するとトイレに行くのも大変なので、自宅療養にしたそうです。足はあざだらけでした。
『暖めてもいいでしょうか? 針灸を受けてもいいでしょうか?』と尋ねられたので、まずは
来ていただくこととしました。

座っている姿勢も辛く、仰向けにもなれませんでした。
腰を触ると、やけに暖かいのです。しかし、お風呂に入ると気持ちいいとおっしゃいます。
うつぶせの時に詳しくチェック(陰陽のチェック:お灸をしたほうがいいかどうかのチェックです)しましょうと、横になっていてもらいました。
仰向けのベッドからうつぶせのベッドへ移動するときも、痛くてなかなか立ち上がれず、やっとの思いでうつぶせになってもらいました。
冷たいシャーレを腰に当ててみました。『気持ちいいです。』とおっしゃいます。
『湿布すると気持ちいいですか? つめたい! と思いますか?』と聞くと、『気持ちいいです』とおっしゃるので、
『この腰は、今熱をもっています。季節で言うと夏です。ですのでお灸をすると「夏に暖房を入れる」事になるので、気持ち悪いじゃないですか。悪化してしまうんです。
「夏にはクーラー」が気持ちいいですよね。ですから今日はお灸はしません。針だけします。
このように熱を持っているときは、針だけすると、熱が冷めてくるんですよ。』と、古村和子先生ががいつも説明しているとうりに説明しました。
その日は治療後冷やしてもらいました。(じゃがいもの湿布:手作りの湿布でよく冷えるのです・・・の説明をしました。)

次の日、熱感は半分になっており、私の手の方が暖かく感じるようになりました。
移動も歩くのもスムーズになってきました。『まだ、湿布が気持ちいいんです』とおっしゃるので、引き続き冷やしてもらいました。
『ここがあってよかった。治療してもらわなかったら、私は未だに寝たきりです。』と喜んでもらいました。 
治る方法があってよかった。本当に鍼灸師冥利に尽きます。教えてもらった先生に感謝しました。
その後14日間。7回の治療で完治。


No.31 一言治験例(16)腰痛<4>
平成17年2月15日
痛み止めは、「痛みを感じなくする」だけなので、そのうちに効かなくなってしまいます。それが怖いですね。
20代男性。腰が痛いと来店。立ち仕事だそうです。
整形外科で痛み止めをもらって飲みながら仕事を続けていたところ、段々痛み止めが効かなくなってしまった。今もずっと痛い。痛くて座っていられない、と、立って問診をしてもらいました。
待合室でも、立ってお待ちになっていました。
そして針灸の治療をしました。古村先生に診てもらいながら『古村和子のいつもの治療』にプラスして、臀部の圧痛・硬結部分にも針灸しました。そ〜っと押さないと痛くて仕方が無い様子でした。その後『古村和子流おいかけ療法』をしました。
1日おきに治療に来てもらいました。時には『おいかけ療法』中に腰の痛みが再発してしまい、治療し治したり…と、とても重症の方でした。
段々ほぐれてきて、痛みも和らいできたためか、途中からマラソンやスポーツを内緒で始めていたようです。最後には臀部の下の方に痛みが残りましたが根気よく『おいかけ療法』をしましたら、30数回の治療後、きれいに痛みが取れ、完治。
元気にスポーツを楽しんでいるそうです。


No.30 一言治験例(15)腰痛<3>
平成17年1月6日
腰痛に針灸は効くんですよ。 ここが痛いと動けないですよね・・・                              
30代男性。よろよろと歩いて来店。やっとの思いで腰をおろす姿を拝見し、どんな症状かナ、と思いました。
痔かな? 腰痛かな? おできかな? と思っていたところ、『腰痛』とのこと。
『昨夜から突然痛くなり、寝返りもうてなかった。身動きも取れなかった。やっと朝になってすこーし動けるようになったけれど、立ったり座ったり、歩いたりと、動くと辛い、痛い』との事。
どの辺が痛いのかと尋ねたら、丁度仙骨(腰の下の方の真ん中)のあたりを中心に痛みが出ていました。針灸は生まれて始めてとのこと。
とにもかくにも「針灸が効くので…」と説得して針灸を受けてもらいました。
やっとの思いで靴を脱ぎ着替えて、横になってもらい『古村和子のいつもの治療』をしました。
うつぶせの治療が終わったところで起き上がるときに少し楽になっているのにご本人はビックリ。
『古村和子流のおいかけ療法』をして、殆ど痛みは無くなり、帰りは普通にささっと歩いてお帰りになりました。
念のためその後2回は治療していただきたかったのですが、次の日もう一度同じ治療をして完治。その後は大丈夫だそうです。



No.29 三健堂針灸治療室からのお知らせ
三健堂の針灸で 元気で長生きを!
皆様にご好評いただいておりました『 年代別治療費サービス“寿コース”』が、平成17年1月より『60歳以上一律1000円サービス』と変更させていただくこととなりました。

@ お会計時が煩雑になり、患者様より「一律料金にして欲しい」旨のご要望が ありました。
A ご高齢になるほど、スタッフの介助などが必要になる事がわかりました。

2005年より寿コースサービスチケットを作成し、お会計いただく時に、分かり易く工夫いたしました。
何卒ご理解の程、宜しくお願いいたします。


平成16年10月吉日        三健堂 針灸治療室 古村和子・古村江理




No.29 一言治験例(14)メニエール氏症候群<1>
メニエール氏症候群も、鍼灸で本当に良く治ります。
60歳代女性。腰痛の治療に来ていた方です。
ある日、針灸の治療をスタートしようと、待合室に着替えていすに座ってお待ちになっている患者さんのお名前を呼び、治療室に入ってもらおうとしました。
そうしたところ、その患者さんが立った瞬間『アッ!』と言って額を抑えて座り込んでしまったのです。
「どうしたんですか?」と慌てて行って見たら、『急にめまいがして歩けない。』とおっしゃいました。

患者さんを支えてやっと仰向けのベッドに寝かせることが出来、めまいの様子を聞きました。
回転性の、ぐるぐる回るめまいが急に来たとの事。
古村先生に相談して仰向けはいつもどうり寝ていただいて、うつぶせのベッドに移っていただきました。
起き上がっても一人では立てず顔を抑えて下を向いて座りこんでしまっています。
『お帰りの時は、どなたかおうちの方に迎えに来てもらいましょうか?』と声をかけながら患者さんの身体を支えてやっと歩いてもらい、うつぶせになってもらいました。

そして古村先生に背中を見てもらったところ、『この背中のコリがほぐれれば大丈夫』と、治療ポイントに印を付けてもらい、針の太さ等、治療の指示を受けてそのとうりに治療しました。
針を刺してお灸をして、抜針して皮内針をする、その間20分。
起き上がってもらったときは、めまいはすっかり治っていました。
すっと立って、一人で歩いて帰りました。『大丈夫よ』とニコニコ。
あんなに歩けないほどのめまいが、たったこれだけの治療で治ってしまう。
目の前で起こった変化に、本当にビックリしました。


No.28 一言治験例(13) ばね指<2>
 
平成16年10月20日
曲がる時にものすごく
指が痛くなるそうです。
伸ばす時も大変だったそうです。
でも、固定しないで下さいね。





60歳代女性。ばね指<1>の方が治った後に来られた方です。
右手の親指のばね指でした。
指が曲がると痛いので、曲がらないようにテープで巻いて固定していたそうです。その事はお医者さんにすごく怒られたそうです。古村先生も『そんな事したら、曲がらなくなっちゃよ!!』と、ビックリして言っていました。
ばね指<1>の方のケースをお話して、治療をスタートしました。やはり同じように、『古村和子のいつもの治療』にプラスして、手のひらに針灸をしました。
2ヶ月くらいで、すっかり曲がるようになりました。
とても喜ばれました。 ばね指は針灸で治るんですね。


No.27 平成漢方師弟問答集 —針灸編—
師 古村和子(薬剤師・針灸師)
弟子 古村江理(薬剤師・針灸師)
漢方専門薬局 針灸治療室 漢方美容エステサロン  三健堂
平成16年10月18日
ツボの流れ(流注)を利用すると、
早く楽になります。
これは胆経(胆のうのツボの流れ)
ちなみに陽陵泉や俠谿は膝下と足に
あるツボなんです。
青森の敵を長崎で?!ですね。


*経絡と流注の利用法
<@ 頑固な首のコリ(その2)(胆経)>

弟子問うて曰く「半年前から来ている50代女性の患者さんの首と肩の凝りがなかなかほぐれなくて困っています。何かいい方法を教えてください。」

師答えて曰く「首や肩の凝りは、『肩甲骨の内側のコリ』が、一番の根本原因よ。今まで私は延べ何十万人もの患者さんを診て来て、法則性をつかんでいま〜す。まず『肩甲骨の内側』を良くほぐしてみて。ところで、首や肩はどの辺が凝っているの?」

弟子答えて曰く「肩は全体が。でも特に肩井(けんせい)のあたりかな? 首は全体。あちこちに石ころの様なコリがあったので、いつも先生が用いる崑崙(こんろん)穴の灸頭針をして、あとは針で雀琢してほぐしました。」

師更に問うて曰く「首は胆経の風池(ふうち)とか、硬くない?」

弟子答えて曰く「あっツ! 硬いです! 風池のあたりがすごく板状に硬くてなかなかほぐれないんです。」

師答えて曰く「そうしたらね、仰向けに寝てもらっているときに、陽陵泉(ようりょうせん)と俠谿(きょうけい)に置針をして、その後、陽陵泉に瀉法で皮内針をしたら?」

弟子曰く「☆◆〇★!!!!(声にならない驚き)」

師曰く 「あはは!! 
その顔は、“知っているのに思いつかなかった、あ〜〜!!”という顔だね。うんうん、(嬉しそうに)その気持ち、わかるよ。首だけじゃないんだよね。経絡があったんだよね。」

弟子答えて曰く「そうでした〜〜。未熟者ですぅ。判りました。治療してみます。」

師更に曰く「それから、治療間隔はどうなっているの? どんなにいい治療をしても、間が開いたら治らないよ。しっかり週2回通ってもらって、ほぐしてもらうように、しっかり指導する事。」

弟子答えて曰く「今までいつの間にか治療間隔が開いてしまい、指導し切れていませんでした。私の力不足です。しっかり通って頂いて、治ってもらうようにします。」

その後師の教えどうり治療した所、順調にほぐれて、とても喜ばれています。



No.26 平成漢方師弟問答集 —針灸編—
師 古村和子(薬剤師・針灸師)
弟子 古村江理(薬剤師・針灸師)
漢方専門薬局 針灸治療室 漢方美容エステサロン  三健堂

平成16年10月13日
ツボの流れを利用して
治療する『遠隔療法』

膀胱経(膀胱につながる
ツボの流れ)です。



*経絡と流注の利用法
<@ 頑固な首のコリ(その1)(膀胱経)>

弟子問うて曰く「首のコリがとてもひどい人がいるのですが…。以前、『首の治療は、刺激が強すぎるといけない』と聞いていたのですが、どの様に治療すると良いのでしょうか?」

師答へて曰く「首はね、気を付けないといけないよ。貧血起して倒れるからね。」

弟子曰く「あ〜。なんか、まだ高校生の頃、『患者さんが貧血起こして倒れた』って聞いた事がありますが・・・。」

師続けて曰く「あのね。首の刺激、例えば雀琢等で針で刺激してほぐすと、気が上に上がってしまうのよ。だからやりすぎると、貧血(?)で倒れてしまうのよ。それに気が上がると余計に首が凝ってしまうのよ。」

弟子問うて曰く「余計に凝ってしまう、というのは、どうしてですか?」

師曰く「あのね、気が上に上がっていくというのは、例えば冬の
暖房中の部屋は、天井の方に暖かい空気が昇って足元がスース―寒いでしょ? 人間の身体も放っておくと頭の方に温かい陽の気が上がってしまい、足元には冷たい陰の気が下りてしまうのね。陽の気が上がる時、初めは胴体の幅で陽の気が昇っていくけれども、丁度首のところで断面積が急に小さくなるでしょ? だから、そこの所で陽の気が圧縮されて肩や首が凝りやすいのよ。
そこに針や指圧などで刺激を加えると、余計に陽の気が上に上がってしまって貧血を起こしたり、陽の気が沢山上がってしまった分、首が辛くなってしまうのよ。
これは専門用語では、「『上熱下寒(じょうねつかかん)』が『上実下虚(じょうじつかきょ)』を引き起こしている」と言うのよ。
だから、例えば部分的にマッサージするお店があるでしょ?患者さんでも『首だけもんでもらった』という人がいるでしょ? あれは危険なのよ。」

弟子曰く「なるほど。辛い所だけやればいいというわけではないんですね。」

師答えて曰く「当たり前よ。辛い所だけやっても治らないことが多いのよ。その上、時には危険性もあるのよ。常に全身を視野に入れて、原因を探して、全身的に治すとうまくいくのよ。それが鍼灸の妙技なのよね。何の為にツボや経絡があるの?」

弟子問うて曰く「なるほど。では、危険ではない首の治療法は、どの様に治療したらよいのでしょうか?」

師答えて曰く「“凝り易い首の場所”には、まず、膀胱経のツボがあるでしょ? 首の膀胱経の辺りがよく凝る患者さんには、『崑崙穴」を使います。」

弟子曰く「崑崙・・・。足首ですか?!」

師曰く「そうよ。崑崙を引くのよ。つまり、崑崙に灸頭針をする事で、上にあがってしまった陽の気を下げるのよ。そうすれば上実下虚が解消されて、首のコリがほぐれます。よく、『江戸の敵は長崎で』と言うけれど、『青森の仇(かたき)を長崎で』位になっちゃうのかな?って冗談言いながら治療するのよ。」

弟子曰く「へぇ〜〜。『首の治療を足首で!』なんて、普通思いつかないですよね。」

師曰く「それが鍼灸のすごさ、面白さ、妙味なのよね。だから、針灸師は経絡・流注という目でいつも考える癖をつけると、見えてくるものがあるのよ〜〜。」

弟子感謝して曰く「ナルホド−!  ありがとうございました。」

〜次回は同じ首の凝りでも、『胆経』を使った治療法をご紹介します。〜